喉が渇いている。
水が欲しい。
身支度を済ませた私はスポンジが水を吸収するが如くガブガブ水を飲んだ。
飲んだ後の定番コース。潤いを取り戻す為の最短コースである。
それはスターロードで笛を吹くと言った任天堂もビックリの荒業。
KONAMIコマンドをテラクレスタで入力し、ハナから不死鳥と言う嘘裏技。
パスワードが「ふ」のみで最強状態の桃太郎で閻魔を倒しに行く怒濤の卑怯技に近い。
しかし、この業には欠点がある。
塩分が欲しくなるのだ。
ラーメン食いに行く時間位あんじゃねーか?
「かまいたちの夜」現象を受け、それでも準備を終えた私はある程度安堵していた。出発は13:00。現在11:30。
行けることを確信した私は覚悟を決めたのだ。
脚しげく何年も通っているが、この味は驚異的。現段階では、最早何かも判別出来ないのだ。田中さんの部屋の死体がそうだった様に、だ。
レンゲを沈めてみて漸くスープがそこにはある、と言う判断が出来る。
開けてみなければ「みどりさん」は見付からない。
結果がこれである。超凶悪な塩分と豚骨臭、そして旨味が襲い掛かる。
振り向けばストックを持った「真理」が居るのだ。
今日の味はバッチリだ!
希に信じられないくらいしょっぱい時がある。それもこの店の魅力である。
祭りの始まりである。
さながらサバイバルゲームの始まりだ。OL三人組は何としても部屋からは出てこない。
私は一年間ぶんのセサミンを此処で摂取しているのだ。
宴もそろそろ終りが近いようだ。
透の腕一本で済むなら安いもんである。
塩分補給は完了した。
しかし、これから東京行きの新幹線に乗るのにこの豚骨臭。g13ブリの発揮である。
マスクをしてはいたものの溢れる豚骨臭が私をその日中包み込んでいる。
東京に着いてからも一番臭いのは私の口臭であった。マスクにこびりついた例の奴だ。どんなウイルスであろうとこのコラーゲンガードを突破することは出来ないのだ。
ミンティア意味無し!!!