寒ぃ・・・。
暖まらない・・・。
4年前にエンジンスターターの購入をケチった私に訪れる冬の朝の名物一幕である訳だが、所詮駐車場の雪掻きを終えたところであの程度の運動量。
体が暖まることなど無い、と断言しても良い。
しかしこの日、私が向かったのは実家。そう、早い段階で雪国お馴染みの
屋根の雪下ろし
をするためである。自分専用の装備を途中のワークマンで整え実家に到着。軒先ではすでに母親が雪掻きをしている。当然だ。やってもらわなければ私の車が入れないのだから。
即座に着替え、一階の屋根に窓から降りて梯子伝いに一番上の屋根へ登る。
雪下ろしの最初の面倒な箇所は梯子を登りきった後、自分が足を置くポイントを梯子に登ったまま作らないといけないところだろう。
あまり削り過ぎると屋根の肌に長靴が設置することになりこれは危険。削らな過ぎると身動きが取れなくなり危険。
まぁそんな心配もなく屋根に登りガンガンに雪をブン投げる。屋根全体を一つの四角形とした場合、雪下ろしの一番のポイントは外周をしっかりと落とす、ということだ。
中央は正直別にざっくりで良い。中央を削り過ぎると先程書いた通り、屋根のペンキの力のせいで摩擦が効かなくなる。
あぁ・・・暑い!!
時間にしてたかが30分程度、すでに意味をなしていない額に巻いたタオル。汗を大量にかいているから私のようなメガネ人間は視界が曇ってしょうがない。しかし、雪下ろしでの横着は死を意味する。手間だとしてもその都度メガネを拭き、作業を続行する。
一時間ほどでミッションを終え、落とした雪をまた別のところに移動。
なんだかんだで3時間ほどの作業を終え、実家を後にして家路に向かう。
暖房をガンガン効かせているのに・・・着替えたはずなのに・・・体が・・・冷えている・・・。
とすれば、だ。神奈川発祥の例の激アツラーメンで暖をとろうと思ったのは必然だった、と言う訳だ・・・。
ウェイィィーーー。
ナイス、実にナイスなビジュアルだ・・・。私が欲するモノはこう、なんと言うか「心も体も暖まる」を飛び越して
口内と喉を火傷しても構わない
レベルの物体だ。
この餡を見るだけでも、放り込んだ瞬間に水ぶくれができそうな塩梅・・・。
気をつけて・・・頂きましょうか・・・。
ぬぬぬぬぅ・・・・・・フーッフーッフーッ・・・
アッッッッッツァァァッッッッ!!!
フーフーなど何の意味も持たない!!!
これだ、俺が食いたかったのはこの猫舌殺し爆弾!!!
対面で食べている妻は「フー×10」くらいの回数をブチかましている・・・。
化調の効いた鶏ガラ醤油スープは、味も濃い目で威力抜群。餡とスープが混ざり合うときにまた別の景色が見れるであろうが、今はこの激熱を堪能するしか無い!!!
口内の神経が死んでいて、あまり熱いと感じない私でも、多少のフーを要する布陣。口に入れる量を間違えると耐えられないので、調整しながらゆっくり食べるのもこのタイプの醍醐味であろう。
メガネは曇るし、鼻水決壊するし・・・面倒なラーメンだが・・・魅力しかないぜ・・・!!!
モヤシ・キクラゲ・ニンジン・タマネギ・ニラ・キャベツ・豚肉・・・ベタな連中のオンパレードだが、それが実に良い。
餡の味の威力のせいで野菜の味がほとんどしないがそれはそれ。
そして・・・ラー油マジで最高である。
ここで箸休め?の半チャーハン。
王道中の王道、といった実にシンプルなモノで、塩・胡椒・醤油・酒・化調、あとは入っているとすればチャーシューの漬けダレ辺りだろうか。
パラパラ系の米を噛み締め、餡と一体化したスープと流し込む。これもマジで最高。
味玉は卵黄トロットロで、ラーメンの締めに相応しい逸品だった。
ごちそうさまでした。
いやぁ・・・汗をかいている、それほどの戦いであったが、何と言う満足感か・・・。
腹も心も満ちたり、そして暖も取れるという実に趣のある一杯。
店のイチオシは麻婆ラーメンだが、何度も食べているし、やはりリズムボーイさんに本場のサンマーメンのレポートをしてもらいたいから、多少火を着けたい、と言う気持ちもあるのでね・・・。
リズムボーイさん・・・お願いします!!!
雪掻きと雪下ろしで決定的に異なる動作、それは雪下ろしでは
腰を入れたり膝を使ってはいけない
と言うことにある。
雪下ろしでそれをしてしまうと、足に踏ん張りが発生し、下の雪をえぐってしまう。
そのまま落下、なんてことに繋がりかねない。
以上の理由から雪下ろしは基本上半身のみで雪をブン投げなければならない・・・。
そう・・・つまり・・・
腰が死ぬ・・・ッッッッ!!!
整体の先生に「どうしたんですか!!??」と言われるのも無理はないってことよ・・・。