道端に落ちていたアクセサリー。
私はソッチのジャンルは疎いため、モノの価値は分からない。
ただ、多少面倒ではあったが、交番に届けるため、足を動かした。
当時は車ももっておらず、交番ったって、何処にあるのか微妙に分からない。
取り敢えず駅に向かえば良いのかな、と思い、今来た道を戻ることにする。
そんなに小さな駅ではない。
私の生まれたところは、「市の駅」ですら都内の何処の駅よりも小さいのでは?と言う感じであるから、都内の駅は、どこへ行っても大きく見える。
路地を通り、駅前の看板で交番の位置を確認するとすぐ近くである。
交番が見えてきた、のと同時に、交番の前で警官と話しているおばさんが見える。
「まさかあの人のじゃあねーだろうーな?」
と、思いながらも、警官に落とし物を拾った旨を伝え、なんやかんやし、帰る。
おばさんは関係なかった訳だ。
まぁ、どうせ帰ってゲームの続きをやるだけ、のつもりだった。
交番を後にして、松屋で牛丼を注文。
腹が減った。
ふと、外に目をやると、明らかに動きのおかしい男女が、まるで何か探し物をしているかの様である。
もしかしたら、と思い、食べ終えて店を出て、話しかけてみる。
「あのー・・・すいません・・・。もしかして、アクセサリーとか落としました?」
私のこの一言で、咄嗟に目を合わせる男女。
女性の方が落ち着き無く喋る。
「はいッ!もしかして拾って下さったんですか?」
「あぁ、はい。」
何か・・・・・鬼気迫ってんな・・・・と思っていると・・・
「今・・・お持ちですか!?」
と、聞かれる。
先程、交番に届けた旨を伝えると
「こ・・・交番・・・・・・ですか・・・・・・。」
何故そんなに狼狽するのか。
そもそも「アクセサリー」としか私は言っていない。
しかも、それが探しているモノと一致するかどうかも分からないだろう。
「えぇ。その駅の交番です。」
「あ・・・ありがとうございます・・・・・。失礼します・・・。」
何か不審な点を感じるが、もう私には関係の無いことだ。
腹も多少満たされたし、帰ることにする。
先程と全く同じ帰り道。
アクセサリーを拾った路地の近くの十字路近くまで来た。
すると、だ。
「本当にここら辺なの!?」
「分からないけど!何か物音がした気がした!」
これは・・・・・・何のデジャブだ・・・・・・。
頭と気持ちの整理がつかないまま、
「あのー・・・すいません・・・それってアクセサリーか何かですか・・・?」
「そうです!見かけました!?」
「はい・・・さっき○○駅の交番に届けました。」
「本当ですかッッッッ!!!!ありがとうございます!」
走り去る二人を見ながら「変な事があるもんだな」と思う。
何か、腑に落ちない部分はあるが、考えてもどうしようもない。
帰ろう。
「って言う事が昨日あってさ!g13くん!どう思うッッッッ!!!!!」
「知りませんから、仕事を進めましょう・・・
後20Pもあるんですよッッッッ!!!!!!!!」
さっぱり分からない「枕」の部分と、エスプーマが過ぎて、醤油なのか味噌なのか、塩なのか豚骨なのか、さっぱり判別がつかないラーメンのお出ましだ!
この見た目で、どうやって醤油と判断するべきか・・・。
私にはその力は無い・・・。
ぬうぅぅ・・・・・・
細麺の家系じゃッッッッ!!!!!
溢れる甘味
溢れる豚骨
後味は煮干、が実に「ほんわか」と香る、驚異の醤油ラーメン!
今日で陸王のコッテリ醤油ラーメンを食べるのは三度目だが、毎回進化している気がする。
それとも私が慣れてきて、判別できるようになったのだろうか・・・。
いや、今はそんなことどうでもいい。
食べよう。
チャーシュー二枚も入れちゃいかんッッッッ!
何て言うのか・・・多分低温調理で、レアっぽく仕上げてるんだよな。
ムニムニ感がスゴいのよ!
一枚は底に沈めるが、後半キツくなるのは目に見えているから、早めに食べよう。
今日はメンマがバースト。
穂先とノーマルの長さを足すと恐らくメートルはあろうか、と言うレベル。
しかも底にも二本沈んでいる、と言う謎の仕様に、私は後半悩まされたのである。
いつも味玉ありがとうございます。
このスープの圧力ならば、今度はコッテリ味玉ご飯もアリだ。
しかし、その日は動けないかも知れない・・・。
ごちそうさまでした。
1杯目 ネギがノーマル
2杯目 マー油がちょっと入っている
3杯目 ネギが小ネギなり、良い意味でクセがない
と、個人的に回想するだけでも進化を止めることのない店主は、まさに仮面ライダーカブト。
進化が加速している強力な店である。
次は久々にブラックを食べよう、そう心に誓っている。
「どうでもいいんですよ!お願いですから止めて下さい!!!」
「なんでそんなに怒ってるのよ?心配しなくても大丈夫だから。」
「んな訳無いじゃないですか!さっきからその類いの話・・・三度目ですよッッッッ!」
「・・・・・・・・・・・・・・。」
「黙ったってダメです!先生・・・・
もう現実逃避は止めましょうッッッッ!」
私は必死に手を動かしながら作業していたが、話のオチ(?)が近付いた頃、一旦手を止めて話す先生に対して激昂。
そりゃそうだ。
徹夜2日目。
リミットは翌日AM10:00。
後、残り16時間。
ギリギリもギリギリ。
壊れた先生は、途中から前述の様な訳の分からない話を連発。しかも、現実逃避までしやがって・・・。
「g13くん・・・・・・・・ごめん・・・・・・ちょっとコンビニ・・・・・・」
「俺が行ってきます!先生は作業してください!」
そのまま逃げそうだったので、私が代わりに行く。
煙草を一本ふかし、買い物を終えて戻ると・・・
逃げやがったッッッッ!!!!!!
しかも携帯置いたままじゃねーかッッッッ!
クッソがッッッッ!!!
さて・・・・どうするか・・・・・。