幕は上がってしまった。
そんな事を言っても、正直Kさん、J、私にとっては「食事」の部類以外の何物でもない。
問題はTさん。
食べる前から見て取れる「完全なる敗北宣言顔」は、食べ進めている今尚、現在進行形で表現することが可能だ。
前回私が学習した「カクテキを食べるタイミング」、そして「スープを飲むタイミング」を誤らなければ、事実問題は無い。
半分程食べ終えたところで、カクテキの1つを半分噛る。
脂の総量に対抗するための、実に計算された手段である。
Kさんは私よりも少し速い位だが、やはりこの男、Jの速度は常軌を逸している・・・。
カァァッンッッッッ!!!!!
「ゴクッゴクッゴクッ・・・ぷはーッッッッ!」
もう全部食いやがったッッッッ!
スプーンを豪快に器に投げつけ、ビールを飲むかの様に、最後はスープを一気飲みでフィニッシュ。
とんでもないモンスターは「口元が寂しいから」と言う理由でビールとキムチを注文。
優雅に煙草を吸いながら、ツマミを噛り、飲んでいる。
流石のナンバーワン野郎。
その様を見て、一気呵成にKさんと私のペースも上がり、5分と経たないうちに2人ともに完食。
最後に水で流し込み、フィニッシュ。
ここで、またしても「切れ者」が、その切れ者たる所以を存分に発揮し、1人の男をじごくへ突き落とす。
「Tちゃんさあ、なんかキツそうだから・・・・
カクテキ食ってあげるよ。」
「・・・・・・・助かるわぁ・・・・・・・・・・。」
あげちゃダメッッッッ!!!!!
昨日の余ったハンバーグのタネに、白菜を投入してカサ増し。
よく捏ねておく。
ハンバーグ → 餃子
餃子 → ハンバーグ
この「タネが余った場合の変換方程式」に関しても、派手さや、美しさは無いが、実直性が感じられる。
ナイスな方程式だ。
餃子を作っていると、何故か妻が「私も作りたい」とか「私が焼きたい」としゃしゃり出てくるのは、家の不思議現象の1つ。
と言うことで、託した。
ほぅ・・・・・・・。
良い色合いじゃないか・・・・・・・。
あれ・・・・・・待てよ・・・・・・・・・・・!!!!
餃子しか作ってねぇ!
トンブリと長芋があれば、既に一品料理の完成。
この、突貫で作ったスープ。
急ぎすぎて「出汁とソースを間違えたため」、とんでもない「とんでもスープ」が完成し「翌日まで責任食いする羽目」になったのは、しょうがないことかもしれない。
完成だ。
何かの番組で見たのか、蒸す際の水分に粉チーズを投入すると皮がパリッと焼き上がる、とのことで、事実大分パリッと焼き上がる。
反面、粉チーズ臭さが鼻につくのも否めない。
まぁ餃子の作り方は無限。
楽しくやりゃあええ。
「助かるよK!!! ちょっとやる気出てきたなぁ!」
・・・・・・・・・・・・。
掛ける言葉も何も無い。
味変の生命線の1つであるカクテキのスティールは、ハッキリ申し上げてライフラインの切断と同義。
まだ・・・器には・・・・・
2/3程が残っている・・・・・・・・・。
Pちゃんさん!私も正直貰って頂きたい!
こんな頻繁には要らんッッッッ!