しみじみした時間が流れる。
あのあと宴会場をまたしても抜け、気の合う先輩方と、思い出話に華を咲かせる。
あのときは、ああだったこうだったと、既存の話に尾ひれを着けたり、「実はこうだったのでは?」等と架空の話にスライドさせてみれば、ただの腹筋崩壊案件。
Oさんに「さっきは助かった」と言われ、「俺がやらなくても、俺等の学年なら誰かがやってますよ。たまたまタイミングが良かっただけっす」位にして、詳しい話を聞けば、それもまた爆笑案件であった。
最後の夜、各先輩方に「卒業おめでとうプレゼント」の時間が訪れる。
仲の良かった後輩が、代表してプレゼントを購入し、渡す。
私は、サークルの良心Hさんに渡す役目であった。
本来「予算5000円」であるのに対し「サッカードイツ代表のユニフォームのレプリカ」と言う、完全に予算度外視のモノを渡したことで、その場に何か不穏な空気を感じずにいられない。
そりゃそうだ。
「愛され度合い」がこのプレゼントの価格で決まってしまうようなモノだ。
笑いを取りにいくことが出来れば良いが、私までで、笑いないし声が上がったのはAとOのプレゼントだけだ。
ハードルが上がってしまった状況。
ここで遂に「卒業しない卒業生」Oさんの登場。
まず壇上に上がり
「俺ってこの立場じゃないよね?」
の発言で、場の空気は一気にヒートアップ。
p
「2つも貰えるなんて、この幸せ者がッッッッ!!!」
の私のツッコミに対し
「そうか・・・・・とすれば・・・留年する度に美味しい思いが出来るッッッッ!!!!
じゃねーよ!
来年は学費相応のモノを要求します!」
と謎のノリツッコミをみせたところで、プレゼントタイム。
渡すのは・・・あのYKだ・・・・。
YKはOさんに、その謎の才能を見抜かれ(?)おそらく私の学年では最も可愛がられてきた。
過ごした時間は一番長いであろう。
ニンニク事件に先日の喧嘩からの土下座野郎。
本来、内気で仲間思いのこの男・・・。
何かしでかす可能性は十分にある・・・。
「お・・・俺は・・・・・・・・。」
あれ・・・・・・YK・・・・泣いてねえか・・・・!?
「俺は・・・・・・悲しいです・・・・・・・クッ・・・・・・。」
え・・・・・・・何が悲しいんだ・・・・・・???もしくはザブングルの真似か?
いずれにしろ来年も残るし・・・留年がそんなに悲しいのか・・・???
「・・・・・折角買ったんですけど・・・・・・・・・こんな・・・色んな意味で・・・・中途半端な・・・・・。・・取り敢えず開けてくださいッッッッ!!!!!!」
なにか含むモノ・・・が感じられるが・・・・
若干引き気味のOさんが言う。
「あ・・・開けるよ・・・・・・。」
皆に見えないよう、後ろを向き開けるが、Oさんの動きが止まった・・・。
このままではまずそうだ・・・・。テンションを上げていくしかないッッッッ!!!!!
「Oさぁーん!!!さぞ良いモノなんでしょ!!!!!」
「・・・・・あぁ・・・・・
良いネクタイだね・・・・・・・・。」
間が悪すぎんだろッッッッ!!!!!!
私がしょっちゅう作る、いつもの奴。
今日はリアルに
セロリ 2本
ブロッコリーの芯 あるだけ
たまねぎ 1/2
をオリーブオイル、塩で炒める。
色が変わって来たら鶏胸の挽き肉を入れ、火が通るまで炒める。
トマト缶を入れ、缶の内側のトマトがもったいないので、入れた後の缶に水を満々入れて投入。
しばし、煮る。
沸騰してきたら火を弱め、用意していたミニトマト・ブロッコリーを加え、弱火にする。
塩・ケチャップ少々で調整。
その間・・・
ちょっと火が通っている写真になったが、貰い物のホッケをオーブンに。
170℃で15分位か・・・。
完成だ。
仕上げに少々パセリを降るだけで、随分見た目は良くなるように思えるから不思議である。
ホッケをが家にある、なんてことを知らなかった私は「大根おろしを準備できない」と言う、かなり間抜けな状況に見舞われた・・・。
俺のせいじゃねえッッッッ!!!
あまりのYKの「ある種の勇み足」に「笑う人間だけが笑う」と言う、大変微妙な事態に。
「Oさん!!!YKの気持ち考えてやれよ!」
「そうだ!なに留年なんてしてんだ!アホかッッッッ!!!」
我々からOさんへ「愛ある怒号」が飛び交う。
何とか場を盛り上げてくれッッッッYKッッッッ!!!!
「まぁ・・・・・就職・・・・・「活動」でも使えるからね!!!」
と、中途半端なトリガーを引いたOさんが全て悪いのだ・・・・。
「来年渡しますから返して下さいッッッッ!!!!!」
なんでやねんッッッッ!!!!!!!
真面目過ぎるのも困り者・・・・・。
を、痛感する出来事であった・・・。
Pちゃんさん!旨辛最高野郎で申し訳ありません!